Re^5: 太陽の回りに (-)

成りすまし（◇）の青森Kさん

日傘しかり、地震雲しかり、カラスの行動しかり、夕焼け報告しかり、地震前兆とされるモロモロの目撃の数日後に大きな地震が発生した、という事実に対して、
「両者に関連があったのか」
あるいは
「たまたまタイミングが一致しただけなのか」
という両方の可能性について検討する必要がありますが、直感的に前者に違いない、とひとたび思い込んでしまうと、後者のことをすっかり忘れてしまう方は少なくありません。この課題に対して主観と思い込み抜きで客観的に判定する手法が「統計学」です。

ここや隣の掲示板で何度か紹介していますが、まずは、以下のよう公正中立にデータを拾うことが第一歩です。

1) 問題の前兆現象が発生した後、地震が発生した件数
2) 問題の前兆現象が発生した後、地震が発生しなかった件数
3) 問題の前兆現象が発生しなかった後、地震が発生した件数
4) 問題の前兆現象が発生しなかった後、地震が発生しなかった件数

をカウントし、それぞれの件数を後述の判定の計算をしてくれるサイトに用意されたハコに入れてみるだけです。

1)のケースのみ着眼し、2)〜4)を考慮しない場合は「偶然の一致」なのか、相関関係があるのか、を区別できないため、占いや「雨男」「晴れ女」といったジンクス以上の取り扱いはできません。これは地震前兆に限定した事ではなく、自然科学で２つの事象間の関連の有無を検討する際に共通する汎用的な検証方法です。

人様のなさったことにケチだけつけるのは大変心苦しいことではありますが、先ほど>>54389 に匿名さんが検証結果を報告しておられましたのは、まさにその1)のケースを拾われただけでした。日傘にしても、対象となった地震にしても、頻繁に発生する現象同士を突き合わせていますから、タイミングが一致する機会が多いのは当然であり、それなら前兆データとして拾うのは「日傘の目撃日」でなくとも、「某球団の勝った日」でも、「負けた日」でも、そういった出来事の日付けを突っ込んでも、何を持ってきても的中したように見える結果が出てしまう、という欠陥があります。

具体的に、これら４つの件数がどういう大小関係になれば「関連あり」と言えるか、に興味関心のある方は、ぜひこの計算をしてくれる以下のサイトにアクセスして、４つのハコにいろんな仮想件数を入れて遊んでみてください。
http:www.kisnet.or.jp/nappa/software/star/freq/2x2.htm
【判定の見方：「n.s.」関連なし、「+」関連の傾向がある、「*」95%の確率で関連あり、「**」99%の確率で関連あり】